親不孝通りディテクティブ
親不孝通りディテクティブ
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北森 鴻
講談社 (2006/08/12)
売り上げランキング: 118954
おすすめ度の平均: 3.5
1 僕には無理だった
5 博多の夜はハードボイルド!?
4 ありがちの安心感


ご存知(?)連作短編集の名手、北森鴻さんのミステリーものです。
タイトルからもわかるとおり、舞台は博多の街の屋台。屋台を経営するテッキと、結婚相談所の調査員をしているキュータの二人が主人公。クールでハードボイルドなテッキと、底抜けに明るく抜けてるキュータの迷コンビが、いろんな事件の調査を客から依頼され、半ば強引に解決をしてしまう、いわば揺り椅子探偵モノです。
そして最後のお話の終わり方がショッキング。


『花の下にて春死なむ』などの「香菜里屋シリーズ」とか、『屋上物語』でおなじみの作風なので安心して読めますし、北森タッチのハードボイルドも楽しませてくれます。最後のお話も北森さんならではのハードボイルドな生き方がにじんでいて、とても切なくて悲しい終わり方になっています。

けど、せっかく博多の街を舞台に選んだのに、博多らしいのはキュータの博多弁だけのような気がしたのが残念です。博多の地名とかは並んでも、博多の街でなくてはならない必然性っていうか狙いが見えてこないんですよね。
でも、連作短編のミステリーっていう北森さんお得意の構成は、読者としてもまず外さないって安心して読めますし、もちろんその期待に十分にこたえてくれる佳作であることはまちがいありません。


もし次に何を読もうか迷ってて、でも大外ししたくないっていう場合にはぜひお読みいただいてはいかがでしょう。連作短編ならではの小気味よさと読みやすさ、それとミステリーの醍醐味が高い次元でバランスしていてオススメの一冊です。


評価は★★★★☆。
ふたりの高校時代を描いた『親不孝通りラプソディー』も読まないわけにはいきません!